ラクーンホールディングス企業分析その1
ラクーンホールディングス(3031)
<企業情報>
決算 4月
設立 1996.5
上場 2006.5
特色 衣料・雑貨の企業間電子商取引「スーパーデリバリー」運営。掛け売り決済代行。売掛債権保証も
連結事業 EC59 フィナンシャル41
*EC(電子商取引)事業…アパレル・雑貨を中心とするメーカーと小売店や飲食店・美容室などの事業者が利用する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」を運営。通常、事業者は店頭で販売する商品や店内の備品を、直接メーカーや問屋から仕入れます。しかし、メーカにとって小規模や取引実績のない事業者との取引は与信判断の手間が発生し、代金の未払いリスクも伴う。また、仕入れ先を探すことが困難な業種も存在する。そこで、それらの問題を解決するのがスーパーデリバリーである。アパレル・雑貨のメーカーが卸販売したい商品をサイトに掲載し、それらを事業者が仕入れるサービス。代金はすべてスーパーデリバリーがメーカーに代わって回収するため、代金未回収リスクを回避できる。
海外版の「SD export」を展開している。通常、海外取引は売買契約や税関への書類提出など手間がかかる。しかしSDでは面倒な書類手続きから販売後の代金回収まで行う。メーカはSDの倉庫に商品を発送するだけである。
このビジネスモデルとしては月会費or手数料により利益を上げている。
*フィナンシャル事業…企業間取引において業務効率化のためのサービスを提供。3つのサービスを紹介する。
①paid…企業間では掛け売り決済が主流である。しかし、未払いのリスクや取引先企業を調べる与信判断の手間がかかる。これを解決するために企業間取引に「paid」を提供している。これは、与信管理から回収業務まで代行し、未入金の場合paidが100%支払う。
②T&G売掛保証…企業間取引は売掛で取引をおこなう。しかし、倒産により支払うことができないこともある。そこで、売り手は、取引先に対してT&Gを用いることにより、保証をかけることができる。仮に、倒産した場合は保証枠の中で支払うサービス。これを用いることにより、信用リスクを最小化し、取引の活性化を実現。
③URIHO…年商10億円以下の中小企業向け売掛保障サービスである。仕組みはT&Gと同じだが。異なる点は、申し込みから保障の請求までネット完結型である。また、保証対象の取引先企業を何社も設定することができる。
④事業用家賃保証…オフィス・店舗物件においてテナントからの家賃滞納があった場合、テナントに代わって家主に支払うサービス。家主・不動産会社はこれを利用することで安心して貸し出せる。2020年の民放改正により、連帯保証人が原則不要となるため家賃保証のニーズは高まる。
これらのビジネスモデルは契約により報酬をもらうor月額制。
業種 卸売業
解説記事
EC事業は海外伸長。リスティング広告の集客やクーポンの販促が奏功し国内も成長力回復。在庫量に制約だがマスクへ引き合い大、フィナンシャル事業寄与増。営業益続伸。21年4月期はアマゾンファッション向けも拡大。連続増配。
事務所の秘密文書専用処理BOXに設置のサイネージで動画広告を配信する企業と資本業務提携。顧客基盤を活用。
*アマゾンファッションと提携…これは、出展メーカーの商品を、アマゾンファッションが買い取り、販売。出展メーカーは追加作業なくamazon fashionに卸販売を行うことができる。
*サイネージ…平面ディスプレイやプロジェクターに映像や文字を表示する情報・広告媒体。
本社 103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町1-14-14
電話番号 03-5652-1692
従業員 <19・10>連169名 単67名
株式 19,606千株
時価総額143億円
仕入れ先 なし
販売先 なし