古野電気の企業分析その1
古野電気(6814)
投資判断=見送り
理由は、成長性が見えず、船舶だけでは厳しく新事業が必要。しかし、安定感があるとみることもできる。なぜなら、船舶事業は一定であり、なおかつ、自動運転と文教向け無線ラン事業など面白いものを持っている。
<企業情報>
決算 2月
設立 1951.5
上場 1982.10
特色 魚群探知機、電子海図など船舶用電子機器の世界大手。無線技術核にGPSや医療機器事業強化
連結事業 船舶81%(6%)、産業用14%(3%)、無線ラン・ハンディターミナル4%(13%)、他1%(7%) ()内は利益率 別枠 海外61%
船舶事業:①商船向け事業②漁業向け事業③プレジャーボート向けの3つに分かれる
①は商船に対して各種航海機器や通信機器を提供。船舶の新造船⇒保守⇒換装までを管理
主な製品は船舶用レーダー、AIS(船舶自動識別機)など
②は資源管理型漁業の発展を支える漁労機器を提供
主な製品は魚群探知機、ソナー(自船の方向や魚群を探知するもの)など
③はスポーツフィッシングやセーリングヨット。クルーザなどのユーザーに、製品を提供
主な製品はネットワーク対応航海機器(レーダーや魚群探知機、GPS などが統合して画面に表示する航海機器)、GPSプロッタ(カーナビのようにGPSから自船の位置を海図の上に表示する機器)
産業用・その他事業:主に2つ①PNT(位置即位・運航支援・時刻同期)事業②無線LAN事業
①はGPSなどを用いたITS(高度道路交通システム)機器を通じて安全で利便性の高い社会の実現を目指す
主な製品は、ETC車載器(自動車を止めることなく自動的通過するための端末)、GPS受信機など
②は無線技術を生かしてアクセスポイントや商品管理システムを提供
主な製品は無線LANアクセスポイントや無線ハンディターミナルなど
また、これらの事業の今後を書きたい。
船舶事業
①は新造船市場でのシェア拡大、アフターサービス強化、船内のデジタル化=自律運航、遠隔操船を目指す
産業用・その他事業
①本格的なグローバル化
②文教向けでのシェアを固め新規開拓
業種 電気機器
解説 柱の船舶用電子機器は新船建造が底打ち漸進も、好採算の機器リプレース後退で利益率悪化。営業益反落21年2月は高速道路料金機械の特需縮小で産業用が減速だが船用牽引し小幅回復。ビル建設現場向け無線LANシステムを戸田建設と共同開発、20年の商品化目指す。船用機器のAI活用に向け、人材採用強化。
本社 兵庫県西宮市芦原町9-52
従業員 連2949人、単1731人
時価 420億
仕入れ先 エコトロニクス
販売先 三菱重工業