5/22日経平均株価解説
5/22日経平均株価
始値20,583.95
高値20,615.12
安値20,334.99
終値20,288.16
5/22日経平均株価は前日比―164円で大引けを向けた。寄りでは好調であったが、後場に連れて大きく下げた。
このようになった理由は、NYダウの反落と米中対立を背景とした利益確定売りが強まったからである。
具体的には香港版国家安全法が全人代の議題にのぼることが明言された。通常ならば、香港立法会の議決を通して行うものである。しかし、今回はそれを回避して適用される見通しである。香港で激化する反中国政府、民主化デモを取り締まるのが狙いである。これにより、香港の1国2制度が崩壊するだろう。これに対して、トランプ大統領が反発したことにより、さらに米中対立が深まったとみることができる。このことがNYダウ、日経平均株価に大きな影響を与えた。
結果として、20,288.16で大引けを迎えた。米中対立を明確にするものである。
*香港版国家安全法…香港の健保である香港基本法が1997年に施行された。しかし、普通選挙を認める条項と反逆やスパイ行為など国家安全にかかわる犯罪を法的に禁止する条項が未完である。2003年香港が自ら制定しようとしたが、市民の反対でこの試みは脱線した。しかし、中国はこの未完である国家安全法を香港に適用させようとしている。中国政府はそれを行える権限を持っている。なぜなら、香港基本法において、本土が特定の条件下で香港に関する法律を追加できるとしている。なので、全人民で議題に上げ、法を完成させる見通し。
また、米国では前年に米国人権法が施行されている。香港の1国2制度を毎年検証している。なので、中国のこの動きに対して、強硬姿勢をとる見通しである