カナミックネットワーク
業界:業界規模 15.6兆円〇 伸び率2.9%△ 利益率5.5%〇
IT業界に分類するが、メインはシステム開発なのでSI業界の内容を紹介する。
この業界はITを使った課題解決のためのコンサルティングを行い、実際のシステム設計から開発、運用、保守まで行う。そして、3種類に分けることができ、①メーカー系②ユーザー系③独立系である。具体的に、全く白紙の状態から作り出し、管理、運用するもの。
営業は、システムを導入することでどのようなメリットがあるかクライアントに説明し、契約につなげるのが仕事。
コンサルタントは、クライアントの課題に対して、どのようなシステムを導入することで解決できるかを詰めるポジションである。
ITアーキテクトはコンサルタントによって導き出されたシステムに対して、システムを作成していく業務である
業界動向としては、90年代に国策としてSIer化を推進。助成金もだし、エンジニアの採用・育成を行った。それでも受注に対して全く追いつかなかった。下請けに丸投げの状態が続いている。また、現在ネットショッピングが激化しており、これに関する開発が増えている。ネットショッピングは安さだけでなく、品揃えに独自のカラーがあるので、ユーザーはさまざまなサイトからえらぶ。なので、サービス=システム多様化が重要となっている。このほかにもシステム開発が重要な分野が多数ある。
課題は、労働条件の悪さである。これは、エンジニアの残業が週10-20時間あることに起因する。また、インドや中国の躍進である。これらの国では、IT産業が現在主要産業となりつつある。なぜなら、インドではバンガロールというシリコンバレーが存在することや中国では企業の業種で最も多いのが通信・ITである。これらの国は人口も多いため、世界進出しやすく、脅威となっている。
最後に、IT人材の不足である。これは、2030年以は約59万人のIT人材が不足するといわれている。国では、公教育でIT人材を育成する方針を進めている。
業績:貸借対照表指標による分析を行う
貸借対照表指標 |
19・9 |
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80% |
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398% |
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382% |
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固定比率 |
32% |
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固定長期適合比率 |
32% |
自己資本比率は80%である。昨年と大きく変わらない。株にし資本の増加分自己資本も増加している。特に繰越利益剰余金が増加している。これは今までのの当期純利益のうち余ったものである。恐らく新事業のためにとっているのでは?また、自社株買いも行っており、株主還元が良い。
流動比率は398%である。昨年より増加。現金が増加している。また仕掛け品が減少している。システムの売れ行きが良いことが分かる。また、流動負債が増加している。特に未払い法人税である。昨年の利益に対するものなので、おおきくは捉えなくてよい。
当座比率は382%である。昨年より増加。現金の増加が主な要因。繰越剰余金が主な理由だろう。また、売掛金は変わっていないため、債券回転率は良いのでは?
固定比率は32%である。昨年より低下している。固定資産は微増である。子会社への出資やその備品のために増加したととらえることができるのでは?
固定長期適合比率は32%である。昨年より低下。また、ほとんど固定負債がないので、資産は株主資本で賄っていることが分かる。長期借入金を今季は借りていないので、返済したのか?また、新事業をするための資金も自己資本から出すのでは?
次に、損益計算書指標である
損益計算書指標 |
19・9 |
売上高総利益率 |
87% |
売上高営業利益 |
32% |
32% |
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36% |
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19% |
売上高総利益率は87%である。昨年より増加している。売上原価減少と売上高の増加が上げられる。介護保険法改正によりサービス利用者の増加が上げられる。また、売上原価では、同様のシステムを各事業所を提供しているので1から作る必要はなく、安く済むということなのか?
売上高営業利益率は32%である。昨年より増加。しかし、販管費も増加している。旭川医科大との共同研究の研究費と新規営業所開設によるもの。AI研究を行っており、将来的には、サービスに組み込むのか?。
売上高経常利益率は32%である。昨年より増加。昨年は市場を変更したため営業外費用が増加したが、これがないため、営業外費用はほとんどかかっていない。
ROAは36%である。昨年と大きく変わらない。経常利益の増加とともに資産も増加している。車両の買い替えや現金の増加が主な理由である。
ROEは19%である。昨年より増加している。特別利益が今年は出ている。固定資産売却益である。これは、車両の売却だろう?また、現金の回転率が悪いため改善してもらいたい。法人税及び住民税、事業税は増加している
次にCF計算書である
CF計算書(百万円) |
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営業CF |
527,256 |
投資CF |
-135,510 |
財務CF |
-60,215 |
営業CFは527,256である。昨年より増加している。主な理由は減価償却の増加、未払い消費税等の増加である。ソフトウェアの償却によるもの。また、売上高増加により、売上債権が増加している。仕入れ債務は減少しており、回転が速いことが分かる。棚卸さんが増加している。
投資CFは―135,510である。マイナス幅が小さくなっている。有形固定資産への支出が増加。車両の買い替えやサーバー強化によるもの。無形固定資産は減少しているが依然高く、クラウドサービスの開発費などである。
財務CFは―60,215である。昨年より減少している。これは昨年、一時的な支出があったためである。この値が普通で、安定した株主還元と、借金の返済を行っている。